土地・気候
すいざわは鈴鹿山麓の扇状地に位置し内部川の最上流地帯のため
条件 |
解説 |
1) |
土壌は礫質「レキ質」壌土が中心で排水がよい。 |
茶は、粘土質の土より排水のよい(水はけのよい)土を好む。すなわち礫を多く含む土地が良い |
2) |
平坦な土地 |
茶栽培産地としては、他産地に比較して平坦な立地条件で、収穫機械の導入がしやすい。
ただし古い産地なので茶園の大規模化には向かない小さな区画の茶園が多い。 |
3) |
降水量は、年間2777.7mm
気 温は、年間平均15.3度 |
茶の生育に必要な気候は
I:降水量は1500mmで4~10月に1000mm以上
ii:気温限界は年平均12.5~13度以上 |
緑茶は、直射日光が強くないところがよい。
紅茶は、直射日光が強いところがよい。 |
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製茶の工程
仕上総合機 |
電気選別機 |
乾燥機 |
仕上げ加工の各工程 |
合組機 |
販売 |
発送 |
袋詰め |
苦労すること・大変なこと
1) |
お茶の新芽が出たころに霜が降って新芽をだめにしてしまう。 |
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1年間てしおにかけて育てたお茶の新芽に霜があたると、大きな被害となります。そこで茶園に、ファンを取り付けて霜を防いでいる。 |
2) |
お茶は刈り取っただけでは製品にならないので、製茶機械がどうしてもいる |
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お茶を緑茶にするための製茶工場は、最近大規模になって設備投資に多くの資金がいる。 |
3) |
お茶の収穫は、短い期間に集中する為、お茶の収穫の時は極端に忙しい。 |
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お茶は、刈り取ってすぐに製茶をしなければならないので、刈り取り作業と製茶作業が重なり、極端に忙しい。 |
4) |
生産時期「収穫時期」が他産地「鹿児島、静岡」に比較して遅い |
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静岡、鹿児島と同じものでは競争に勝ちにくいので、特色のあるお茶を作る必要がある。 |
5) |
玉露原料としてのかぶせ茶の生産に主体をおいているので手間がかかる。 |
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黒い覆いをかけたりはずしたりしなければならない。
すいざわ独自のブランドは用いず原料として京都へ出荷されるものが多い |
茶生産者は、
1) 芽売り農家
2) 自園自製農家
3) 大規模製茶工場があります。
問屋は
1) 産地問屋
2) 消費地問屋があります
普通20kg~30kg程度の梱包で取り引きされ、最終的には100gなどの小さな袋や缶につめなおして売られます。
茶市場は
主に茶生産者と問屋の仲介をする。また、下記のような仕事もする
水沢茶農業協同組合の仕事
1) 茶市場としてよいお茶、高く売れるお茶を作るためにはどうしたら良いかを指導する。
2) 茶市場としてできた荒茶を産地問屋や全国の問屋に売りさばく。
(消費者に産地直販もしている)
3) 冷蔵庫に保管して、必要に応じて出荷する。
4) 荒茶を葉、茎、粉などに仕上げる加工をする。
水沢で出来た茶は何と呼ばれているか
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産地 |
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日本茶、伊勢茶、すいざわ茶、静岡茶は、産地「とれた所の地名」の呼び方 |
1) 日本茶 |
日本で作られているお茶のことで普通は緑茶を言う |
2) 伊勢茶 |
昭和63年ころから三重県で作られたお茶を呼ぶ |
3) すいざわ茶 |
すいざわで作られたお茶をこう呼ぶことがある。 |
お茶の分け方 |
品種 |
中国種 |
今では品種改良が進み、やぶきた、おおいわせ、あさつゆ、おくみどりなど沢山の品種がある |
アッサム種 |
紅茶向きの品種 |
製造方法 |
碾茶 |
碾茶は抹茶用に最終的には粉末する
蒸し製は、日本の緑茶に多く、釜炒りは中国で盛んです
ウーロン茶は、半醗酵し、紅茶は十分醗酵したもの |
蒸し製 |
釜炒り製 |
ウーロン茶 |
紅茶 |
製茶の時期 |
1番茶 |
1番茶2番茶などの呼び方は、取れる時期でわける呼び方 |
2番茶 |
秋番茶 |
栽培方法 |
煎茶(露地) |
生産現場では、被覆栽培されるお茶はすべてかぶせ茶であるが、製品の名称としては、かぶせ茶、玉露などと呼ばれる。収穫の前長いもので3週間短いもので1週間程度茶園の上に覆いをして直射日光を遮り、茶の色・味をよくした茶。
玉露とかぶせ茶の明確な区分はむずかしいが、水沢茶農業協同組合では、被覆期間が18日以上のものを玉露として区分している。
煎茶は、覆いはせずそのまま収穫した茶。
しかし、最近では煎茶においても短期間被覆栽培するものがあらわれているため、区分けは一段と難しくなっている。
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かぶせ茶(被覆) |
緑茶生産者の一年
茶の生産者は、どのようにして茶を育てているんでしょうか。
緑茶の生産者は、少しでも良いお茶ができるようにがんばっています。
最初は、茶を植えなければなりませんが、お茶は、多年生の植物で、一年生の米のように簡単にはい行きません。
茶はどうやって育てるか。
まず、苗木を育てます。これは、自分でやることもできますが、苗木を専門に育てている人もいます。
苗木ができると、それを実際の茶畑に植えます(定植という)。それを手塩にかけて育てます。
一人前の茶園にするまでには、早くても6~8年かかります。
1) 苗木を育てる
(2~3年) |
2) 苗木を定植する |
3) 大きくなるまで
3~6年茶園の形を整えながら育てる。 |
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これで大体一人前の茶園になる。
あとは、仕事がしやすいように形を整えながら、収穫します。
茶の木の寿命は結構長くて100年以上のものもありますが、収量などが少なくなるので途中で植え替えます。
1年間の仕事
どうして肥料をおくのか
お茶は、葉を収穫します。ですから、葉を構成する成分が多く消費されることになります。
すなわち、窒素成分の多い肥料をやることになります。
しかし、窒素肥料が、全部茶に吸収されることなく流失することが最近問題となっています。
そこで、むやみに肥料をおくのではなく、計画的、かつ土壌の状況を把握した施肥の研究が進められています。
どうして防除が必要か
茶も、他の植物と同様病気になったり、葉を食べられたりします。
病気になった場合は、薬で治療します。
また、虫が発生しても薬をまいて虫を減らします。
一概に、防除といっても上のように目的が違う場合でも、同じように受け止められていますがその辺は、もう少し理解を深めていただく必用があります。
当然、どちらにしても薬品を散布するには違いがありませんから、生産者は、県や市の指導機関が行う予察(調査や予報)の情報をもとに、過剰な散布をしないようにしています。
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